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【試合結果】5/2 DeNA戦0-2● 好投を続ける先発投手に代打を送るべきか

12連戦の折り返しとなる6戦目の今日、先発のスアレス投手は好投するも、味方打線が今永投手の前に沈黙。終わってみれば0-2で敗れてしまいました。

今日のスワローズの注目ポイントは、7回表の攻撃。四球とバスターで1アウト2,3塁のチャンスを作り、9番スアレス投手を迎える場面でしょう。ここでスアレス選手をそのまま打席に向かわせるか、代打(大引選手)を送るか。ベンチは悩んだと思います。

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引用:https://baseball.yahoo.co.jp/npb/game/2019050202/top

好投を続けるスアレス投手に代打を送るべきだったか

勝負事にたらればは禁物です。また私の応援ポリシーとして、明らかに間違った判断でなければ監督やスタッフの判断を尊重します。現場の最高指揮官が、チームのことを一番知っていますから。

その上で、監督の采配についてあれこれ言うのも、プロ野球ファンの醍醐味の一つです。なので簡単なシミュレーションで、今日の采配を振り返ってみます。

7回表1アウト2,3塁の場面です。

A) スアレス選手をそのまま打席に送るケース

第二打席のスアレス選手のバント失敗を見るに、スクイズのサインは難しいでしょう。なのでサインはヒッティングしかないでしょう。第一打席で今永投手からヒットを打っているとはいえ、この緊迫した場面ではそう簡単に打たせてくれません。

なのでヒットを打つ確率は楽観的に考えても10%、犠牲フライや内野ゴロで何とか3塁ランナーを返せる確率を20%と推定します。

次は大引選手。今永投手からヒットを打つ確率は楽観的にみて25%と推定します。スアレス選手が凡退しても、2アウト2,3塁であればランナーは自動スタートを切れるので、もし大引選手にヒットが出れば2点を期待できました

その他パターンを整理すると下表のようになります。

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B) スアレス選手に代打大引選手を送るケース

もし1アウトで大引選手を代打に送っていれば、ヒットで1点を期待できる他、犠牲フライや内野ゴロでの1点も高い確率で期待できました

また大引選手が凡退しても、2アウト2,3塁であればランナーは自動スタートを切れるので、もし太田選手にヒットが出れば2点を期待できました

その他パターンを整理すると下表のようになります。

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意外なことに、2点以上を奪う確率は、代打を送っても27.5 %、送らなくても26.0 %とどちらの選択肢を選らんでもほとんど変わりません。1点だけ奪う確率は、代打采配の方が高まります。 

では勝つためには何点必要でしょうか。DeNAの1試合あたりの得点平均は3.9点。確率的に考えればDeNAは、残りの3回で1点は取ってくる計算になります。なのでスワローズが勝つためには、1点では足りません。(結果論でも、7回裏に筒香選手にツーランホームランを浴びたので、最低2点は必要でした。)

また、これまで好投を続けるスアレス投手に少しでも長いイニングを投げてもらいたい状況でした。今は12連戦中。ましてや、ただでさえ中継ぎを酷使気味のスワローズ投手陣。セリーグ登板数1位は梅野投手、同率2位が石山投手、マクガフ投手、近藤投手、他球団2名とスワローズ勢が上位を独占しています。シーズンを通した中継ぎ投手のマネジメントも加味しても、スアレス投手に代打を送る選択肢は取りにくかったと思います。

なので、「今日勝つためには2点以上取りたい」「シーズンを考えて、中継ぎはなるべき休ませたい」という二つの視点からも、スアレス選手には代打を送らず、7回裏も続投させるという選択肢は正しかったと思います。

headlines.yahoo.co.jp

小川監督はメディアに対しては「俺の責任」と話されていますが、このシミュレーションを見る限りスアレス選手に代打を送らず続投という采配は正しかったと思います。

こういった決断を瞬時に行い、その結果には全ての責任を負う小川監督は、素晴らしい監督だと思います。選手も付いていきたいと思うことでしょう。

坂口選手に続きバレンティン選手も失い、厳しい状況になったスワローズ打線ですが、小川監督のためにもさらなる奮起をしてくれるでしょう。私はそう信じて明日からも応援し続けます!